僕のベースの師匠の話をしたいと思います。

師匠っても僕は破門されててたその方にベースを習ってたと言ってはいけない身なので特定されるような事は書けませんが、昔ハリウッドの有名な音楽学校のベースの講師をしていた方らしいです。

何故その方と出会ったかというと偶然とある色々な物を買い取ってくれるお店にエフェクターを売りに行ったらエフェクターの試奏している店員が滅茶滅茶ベース上手い、、、というか上手すぎる、並のプロよりも上手い、あまりに上手すぎて僕は鳥肌が止まらなかったです。
いてもたってもいられなくて僕はその方に何者ですか?と聞いたそしたらその方はプロのベーシストだと答えた。
そしてその頃僕は鬱になって病んでいてバイトもしてなくて生活に困っていたので使ってないベースやらエフェクターやらを生活費の為に売りに行ってその度にその方のベースに感動していた。
そして何度めかにベースを教えようかと言われた。
その時僕は本当に何の希望も見出せてなかったし本気で死のっかなーとか思って自暴自棄になってた時期だったけど、やっぱりベースに対する情熱はあって何かを変えたくて教えて下さいと言った。
そして師弟関係が始まった。

今思えば凄い運命的だったと思う、破門された身だけど師匠と出会っていなかったらずっと俺は誰からも相手にされないベーシストもどきだったと思う。

まず言われたのがリズムが悪すぎるという事だった。
確かに悪かったなんていうか昔はベースをギターみたいな何かだと思っていた、今思えばヤバすぎる笑
昔は僕クリックの裏が取れなかったです笑

次に耳が悪い
確かになんていうか恥ずかしい話だけど昔の僕はベース歴一年くらいなのに耳コピができませんでした笑
ていうかタブ譜がなきゃ弾けないカスでした笑

次に指は動くけど運指が汚い
これは細かく書くとクソ長いしまぁあんま適当に描きたくない部分なのでまたの機会に。

そしてですね、師匠はとにかく僕にテクニックよりもグルーヴやベースを弾く上でのメンタルとかスピリッツを教えたかったらしい。

なんていうかクソ生意気だけど僕は音楽やる理由の正解なんて人それぞれだしベースを弾く上での哲学は自分の物でありたかった、なので多分師匠はあんま僕の事好きじゃなかったと思う。

あと音楽業界についてよく教えてくれていた。
本当にロクなもんじゃないらしい。
バブルの景気がいい時はいくらでも仕事があったらしいが今は本当にダメらしい。

師匠から音楽業界の話を聞いてから僕は音楽で飯を食べたいとはあまりに思わなくなった。

というか話の内容よりもかなり失礼だが師匠程弾ける方の現在の状況を見て僕程度がいくら頑張ってもやっていけるわけないと思ったしあんまなりたくないなと思ったのだ。

かといって僕はベース弾くのは好きだし舐められたくないし同年代のバンドやベーシストに負けるのが死ぬ程悔しいタイプの人間なのでベースもバンドも頑張ります。

まぁそんなこんなでグダグダ教えて貰いながら一年くらいたった時に僕が何気なく言った言葉に何故か異常に怒り出して破門された。
あとなんか僕が耳悪いのとリズムを大切にしてない事がずっと気に入らなかったらしい。
あとなんかよく分からない事をずっと一方的に喋って笑ったり悲しんだり破門だとか怒ったりしてて色んな意味で怖かったから、その日から師匠とは一回も会ってないしラインもブロックしました。

ベースの力量は本当に尊敬出来たけど、やっぱちょっと人として尊敬できるかと言われたら(^_^;)な人だった。
凄い感謝してるんですけどね笑。

師匠の教えの中で本当に今になって正しかったなと思うのは
「リズムが悪い奴は何をやってもカッコ悪い、逆にリズムがいいやつは何をやってもカッコ良い」
「フレーズ取れなくて適当に弾いたのをアレンジとか音楽は自由だとか言う奴は糞、フレーズを作り変えるな」
「理論やセオリーを無視してもカッコ良ければいい、カッコ良ければ正解。ただ理論やセオリーを無視してカッコ悪いのは糞。だからみんな理論やセオリーを覚える。」
「ベースで大切なのはまずグルーヴで次に音、最後にニュアンスだ」

破門された今も師匠の教えは僕の中に残ってます。

ただ「マルチエフェクターとサンズアンプ使うな」と「指で速く弾けるんだから全部指でやれ」は従えません笑。
ただ師匠の影響でコンプは使わないようにしました。

みんなも人に楽器教わる時は気をつけた方がいいぞ!!

第五回 TKCのわくわくダメ人間日記でした!