配信から結構日にちたってるけど
いっちゃん√の完レポです☆
ネタばれ等々に注意!!
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:
一護「何やってんだよ、こんなところで」
『いっちゃん…』
一護「そこ、お前が転校してきた時の席じゃん。
で?物思いにふけってたわけ?」
『そんなんじゃないよ…
ただ、ここに来るのもこれが最後なんだなって思って』
一護「ふーん…」
『いっちゃんも寂しかったりする?』
(いっちゃんは、卒業したらすぐ、パリに行っちゃう…しばらく…会えなくなっちゃうんだ…)
一護「…別に」
『そうなの?』
一護「授業とか受けなくてすむしな。せいせいする」
『そっか』
一護「ま、向こうに行ったら別の勉強が待ってるけど」
『そうだね。パティシエになるための勉強だもんね』
(なんだかいっちゃん、平気そうだな…そういえばいつも、「たった2年だろ」って言ってる…)
一護「ほら、帰るぞ。マスターが待ってる」
『そっか、卒業祝いの料理作ってくれてるんだもんね。
でもいっちゃん、先生とか他のクラスの子に挨拶に行かなくていいの?』
一護「オレはハルや剛史と違って部活に入ってたわけじゃねえし
別に今さら見るところなんてねえよ」
(私は、何度校舎を見ても足りないくらいなのに…いっちゃんはそうじゃないのかな)
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:
『この下駄箱とも、今日でお別れか…』
一護「お前、今日はなに見てもそう言ってるな」
『だって…』
ヒラッ
(ん?今、いっちゃんの下駄箱から何か落ちた?)
≪ラブレターだな(゚∀゚)卒業式だしね、気持ちくらいつたえたいよね≫
『いっちゃん、今の…』
一護「はあ…」
(え…いっちゃんの下駄箱に手紙がいっぱい入ってる!)
≪モテモテwwwさすが私の彼氏だ(〃▽〃)←≫
『そ、それ…まさかラブレター!?』
一護「直接持ってきた奴には受け取れねーって言ったんだけど
下駄箱に入れてくるとか…はぁ」
(やっぱりすごい…いっちゃんが人気あるのは知ってたけど)
『って…隣の下駄箱、ハルくんだよね?』
一護「ああ。その隣が剛史」
『どう考えても……手紙はみ出してるよね?』
一護「だな。まぁ、ハルはもともとファンクラブがあるし
剛史は部活で目立ってたしな。
リュウ兄もそれなりにもらってたと思うけど…
気づかなかった可能性あるな」
『やっぱりみんな人気なんだね。
こんなにたくさんの手紙、見たことないよ』
一護「別にいつものことだろ」
(いっちゃん、きっと留学してもモテそうだし…)
『あれっ?』
一護「どうした?」
『ちょっと教室に忘れ物しちゃったみたい』
一護「待っててやるから取って来い」
『うん、ごめんね』
(最後の最後までドジだなあ…急いで行って戻ってこよう)
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:
(いっちゃん、だいぶ待たせちゃったな)
女子生徒「佐東先輩」
『あ…』
女子生徒「私、ずっと先輩に憧れてたんです。第二ボタンもらえませんか?」
一護「誰にもやる予定ねえから」
女子生徒「そう…ですか…」
(誰にもあげない…か)
一護「りな。忘れ物あったか?」
『うん』
一護「んじゃ帰ろうぜ。腹減った」
『でも、あの子…』
一護「相手にしてたらキリねーだろ。早く行くぞ」
(上着も脱いじゃってるし…私も欲しかったな、いっちゃんのボタン)
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:
帰り道、いっちゃんがちょっとだけ私の前を歩いている。
(…こうやっていっちゃんと一緒に帰るのも、最後なんだ。週末には、いっちゃんはパリに行っちゃって…もうあと少ししか一緒にいられない…)
一護「おい」
『えっ?』
一護「なに黙ってんだよ」
『なんだか…寂しくて』
一護「別に、卒業なんてたいしたことじゃねーだろ」
『卒業だけじゃなくて…』
≪いっちゃんがパリに行っちゃうのも、もうすぐだもんね。≫
(いっちゃんがいなくなることが、何よりも寂しいよ…)
一護「お前がそんなだと調子狂う」
『そうだよね、ごめん。なんでもない』
一護「そうやって笑ってろよ」
『…うん』
(しんみりしてても仕方ないし…明るく考えなきゃ)
『いっちゃんが出発するの…日曜日だよね』
一護「ああ」
(いっちゃんがこっちに戻って来るまで…2年。長いな…それとも、過ごしてみたらあっという間なのかな)
『もうみんなクロフネに集まってるかな。
マスターのごはん、楽しみだね』
一護「お前、オレが帰ってくるまでに料理勉強しとけよ」
≪帰ってきたら結婚しよう的な?(〃▽〃)って帰ってきてもヒロインまだ大学生かwww≫
『う…でもいっちゃんも、パリに行ったらきっと覚えることがたくさんあるね』
一護「だろうな。留学って実際は修業みてえなもんだし」
『だけど楽しみだな、いっちゃんのパティシエ姿』
一護「オレはいいから、お前はたまに写メ送れよ。
お前の写真だけでいいからな。
理人とかハルとか理人とか、あと理人とか無駄に写ってるのはいらない」
≪あははwwwりっちゃんのこと警戒しすぎwww≫
『りっちゃんだけ、多くない?』
一護「念のため」
『だけど、一人になったらきっと寂しくなるよ。
毎週みんなの写真送ってあげる』
一護『いらねー』
『ねえ、いっちゃん…家族とか友達と離れ離れになって、本当に寂しくないの?』
一護「全然」
『不安とか心配も?』
一護「なるようになるだろ。今から心配してても仕方ねえし」
『そっか…私だったら、絶対ホームシックになって泣いてるよ』
一護「………」
(吉祥寺に戻ってきた時も、たまにお父さんやお母さんのこと思い出して、ちょっと寂しくなってたっけ…)
一護「…おい」
『え?』
一護「これ」
いっちゃんの手の上に、金色のボタンが転がっている。
≪きゃ♪絶対くれるって分かってたけどうれしいな(/ω\*)≫
一護「やる」
『で、でも…』
一護「なんだよ」
『誰にもあげないんじゃなかったの?』
一護「誰にもって、お前以外にはやらないってことだよ。
卒業式が始まる前に言ってただろ、特別だって。
オレのボタンなんだから大切にしろよな」
≪オレ様だけど、なんだかんだ優しいのがいっちゃんなんだよね♪≫
『いっちゃん…』
一護「それでもどうしても不安だったら、電話しろ。
何時でもいい。夜中でも出てやる」
≪ああ、なんか泣きそうだ。ちゃんとヒロインが不安なの分かってくれてるんだね≫
『…うん』
(いっちゃん、さっき私が言ったこと、覚えててくれたんだ。第二ボタンは好きな人との一生の思い出だって…)
『ありがとう…宝物にする!』
一護『大げさ』
『だって…ほんとはずっと欲しかったから』
一護『ったく…こんなもんの何がいいんだよ』
ぽん、といっちゃんが頭を撫でてくれる。
『いっちゃん、私のリボン、もらってくれる?他にあげれるものないから…』
一護「じゃ、これでいいや」
いっちゃんが軽く私にキスをする。
一護「お前の大事なもん、もう、オレ、もらってるし?』
≪そうですね(/ω\*)私の初めての男だもんね♪←お前のじゃねーよww≫
『!も、もう!』
一護「なに、想像してんだよ。顔赤いって」
『知らない!』
一護「おい、待てって…」
(嬉しいな…いっちゃんがいなくなるのは寂しいけど、辛くなったら…このボタン、見てがんばろう)
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:
『ただいま』
竜蔵「おせーぞ!」
剛史「腹減った…」
春樹「遅かったね、2人とも」
理人「りなちゃん、おかえり」
『りっちゃん、リュウ兄も、今日は来てくれてありがとね』
譲二「それじゃ、卒業おめでとうパーティー、始めよっか」
一護「すげーな、この料理」
譲二「昨日の夜から下ごしらえして、今日の昼から準備してたからね」
理人「ところで、いっちゃん…第2ボタンは?」
一護「ねーよ」
剛史「誰かにやったのか?めんどくせーとか言ってたのに」
一護「うるせーな!仕方ないだろ、やらねーと泣くヤツがいるんだから」
『えっ、まだ泣いてないよ』
理人「ふーん、りなちゃんにあげたんだ」
一護「おい、バカ」
『え?』
春樹「絶対そうすると思ったけどね」
理人「僕の第2ボタンはりなちゃんのために、ちゃーんととっておくからね?」
≪ブレザーの第2ボタンは特別な感じしないからいらないよ(・∀・)www≫
一護「触んな。つーか、そのボタンは今スグ
ドブにでも捨てろ。東京湾でもいい」
理人「イヤだよ、僕まだあと1年通うんだから」
譲二「はいはい、みんな注目ー!」
竜蔵「なんだよジョージ」
譲二「今日のデザートはりなちゃん特製のケーキです!」
『あ…』
(いっちゃんの送別会も兼ねて、ってマスターが言ってたから、昨日の夜、がんばって作ってみたんだよね)
一護「あれ、お前が作ったのか?」
『うん…昨日、マスターに教えてもらいながら』
理人「すごーい!『いっちゃんパリに行ってもがんばって』って書いてる!」
剛史「うまそう」
春樹「○○、お菓子作るの上手になったよね」
≪そりゃ将来ケーキ屋に嫁ぐんですからね(`・ω・´)キリッ≫
一護「けど、まだ形が悪いな」
『う…ごめん』
理人「もー、素直に喜べばいいのに」
譲二「それじゃ、一護から一言」
一護「は?」
譲二「留学の意気込みでも語ってよ」
一護「そんなもんねーよ。
きっちりやることやれば、それだけの結果はついてくるだろ」
理人「いっちゃんがまともなこと言った」
一護「おい!」
(やっぱりみんなといると楽しいな。だけどこうして過ごせるのも、いっちゃんが出発する週末までなんだ…)
・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:・:*:・゚'★,。・:*:・゚'☆・:
『ん…』
(あれ?私、どうしたんだっけ…?あ、そっか…みんなでパーティーして、なんだか疲れが出て寝ちゃったんだ。みんな寝てる…けど、向こうで誰か、起きてる?)
一護「…ああ、頼む」
春樹「うん。ちゃんと報告もするから」
一護「お前になら、安心して任せていける」
『いっちゃん…ハルくん?』
一護「!」
春樹「○○…起きたの?」
『うん…2人も起きてたんだね』
一護「あ、ああ…」
春樹「じゃあオレ、みんなを起こしてくるよ。このままじゃ風邪ひくし」
(2人とも、なんか慌ててたみたいだけど…どうしたんだろう)
一護「なあ、ちょっと外に出ねえか?」
『外?』
一護「抜け出そうぜ」
後編に続きます☆