私達夫婦がとてもお世話になった
あるご夫妻のご主人様が4月に旅立たれました。
 
約半世紀人生を夫婦で乗り越えられたご夫妻。
 
夫婦とは不可思議かな縁である事…
そして旅立たれて2ヶ月経ったご主人への思いを
先日奥様の口から聞かせて頂き私なりに
文字にしてみました。
 
私達夫婦もこうありたいと尊敬する
ご夫妻であり、人生の大先輩です。
 
 
 
 
 
 
お父さん
 
お父さんが
 
空に旅立ち
 
ふたつき…余り
 
 
貴方との
 
48年は
 
あまりにいばらの
 
道だった
 
 
 
若く苦労の最中には
 
いつか
 
一人になったなら
 
きっとせいせい
 
するのだろうと
 
辛さのあまりに思った事も…

 
 
お父さん
 
お父さん
 
やっぱり
 
貴方が居なくなったら
 
私はご飯も
作れない
 
 
一緒に向かい合い
食べる人がいないです
 
 
だから
私も食べる気もしないです
 
 
何もする気が
しないです
 
 
貴方がいたから
キャベツ刻んで
 
まな板の音
小さな窓から溢れる
 
明かりも灯ってた
 

 
 
お父さん
 
お父さん
 
貴方は男として
 
したい事をし尽くして
 
空へ旅立ち
 
幸せ者やね
 
 
 
 
ここ最近
 
ひとりの時に
 
お父さんがとても
 
好きだった
 
宝書の一説
 

暗記してしまった一説を
 
一言一句
 
間違わず
 
私は声に出して言ってみる
 
 
 
宝書の一説は
 
あまりにも深く
 
凡人の私には
 
全て理解が出来ずとも
 
 
何故か
 
生命(こころ)に響くのです
 
だから声に出すだけで
 
自然に涙が滲み出る

 
 
貴方との48年間を
振り返り
 
 
 
お父さん
 
お父さん
 
貴方と一緒になった事
 
本当は
 
とても意味深く
 
そして誰より縁深く
 
 
私をここまでに
強き心にしてくれたのは
 

 
お父さん
 
お父さん
 
貴方だったのです
 
 
 
長きにも感じる48年
 
瞬きの様な短かきにも感じる48年
 
 
 
やっぱり私は
 
幸せだったと
 
 
私の夫に
 
伝えたいです


 
 
 
 
48年目のラブレター
 
 
 
 
m.ma