五月の夜空
窓から見えた
 
 
三日月が眩しい位に
光放つ
 
 
月に過ぎし日の君の面影映す
 
 
 
この月の光の様に
静かな心と
聡明に
思いやり深く
いつも誰かを照らす
存在の君だった
 
 
これからも
きっと君はそうであろうと
思いを馳せる
 
 
 
 
君は人の砂漠の中で
心乾いていませんか?
 
 
君は詰め込まれる列車の中で
心ささくれ立っていませんか?
 
 
君は一斉に渡る人混みの交差点で
心止まっていませんか?
 
 
 
 
 
そして立ち止まった君も同じ様に
月を眺めていますか?
 

 
 
 

君の故郷はオアシスとなり
いつも君を包み込む
準備をしています
 
 
 
 
今の君には
小さく
古びた
街なのかもしれない
 
 
 
 
君が垣間見る夢からは
嘲笑う程ちっぽけな
景色なのかもしれない
 
 
 
 
だけど
君の頭髪が白くなる頃
この街は
きっと懐かしの
安堵を君に与えてくれるだろう
 
 
 
 
若き企業戦士だった頃の
君をそっと
受け入れてくれるだろう
 
 
 
君が再びこの街に
降り立つ歳が来たならば
 
 
その時君の心の眼は
何に気がつくのだろう
 
 

忙しさに追われ
大切な魂のかけらを
ひとつ
又ひとつと
削ぎ取った
 
古の若き頃の
自身の姿に
「した走り続けたな」と
目尻に皺寄せ苦笑いするのだろうか

 
 

産まれ
育ててくれたこの街に
そんな君の姿を
想う…
 
 
 

 
拙いひとり言なるエッセイを
拝読頂きありがとうございます。
 
最近よく想う事があります。
こんなに便利になったのに
世の中全体にイライラしてる人が
多いな?って。
 
どんなに物質的に恵まれた世代に生きても
他者に向ける心の大切な部分は汚れない
で欲しいなとの願いを
昭和レトロな気持ちで綴りました。
 
 
「しんどいのやろ?一息吐いて行きいや」
 
 
 
 
 
R and M