第8回「かげろう」あらすじ

ある日の夜、山根のマンションの部屋の窓からロウソクの火がゆらめいてい
るのを同じマンションの住人が見て火事だと思い、山根の部屋へ押し掛け、
ついに両親が蒸発し、子供だけで暮らしていたことが発覚し、マンション内
は大騒ぎになってしまった。



学校の担任、警官、自治会の役員が駆けつけたが、山根は頑なに誰も部屋に
入れようとしなかった。山根は養護施設に保護されると、兄妹が別れて暮ら
さなければならなくなることを恐れていたのだった。美奈子も母親と一緒に
山根を説得に来て、とりあえず今晩は弘子が保護者として山根の部屋に泊ま
ることになった。



その夜、仕事から帰った邦男も駆けつけ、山根と話し合う。このまま子供だ
けでここに住むことは無理だということ、養護施設から学校に通い、勉強し
て立派な大人になり働けるようになったら、また兄妹で暮らせばいいと諭し
、ようやく山根は説得に応じた。
次の日、施設の職員が迎えに来て、山根兄妹は美奈子たちに礼を言って町を
去って行った。