私がインターネットカフェでアルバイトしていた時のこと、毎日夕方に来店する常連客の野田さん(仮名)という方がいた。

 

野田さんはバイトのスタッフ皆にパンをくれたり、私には特別に弁当を買ってきてくれたりと、とても気前のいいお客さんで、皆から好かれていました。

 

野田さんは毎日来るので、お気に入りのブース(部屋)があるのですが、スタッフ皆に差し入れをすることで、優先的にブースを回してもらっていました。(お店的には予約とかないので優先とかはない)

 

そんな野田さんは、登録型の派遣労働で日雇い労働をして生計を立てており、ネットカフェで寝泊まりをするという、完全なその日暮らし(ネカフェ難民)でした。

 

常々疑問に思っていたのが、その日暮らしは成立するのかというところです。

 

野田さんの場合、勤務しているスタッフ(3人くらい)にパンを配っているので、金銭的に大丈夫なのか心配でした。

 

調べてみると、日雇い労働者の日給はだいたい6000~8000円程度。

 

これは単純な作業(専門的な知識やスキルを使わない)のため、だいたい時給1000円くらいだからとのこと。

 

野田さんは大体朝早くに退店し、夕方には帰ってきていた(ネカフェ入店)ので、だいたい8時間くらいは働いていたかと思います。

 

なので、日給はだいたい8000円くらいであり、週5日と仮定すると、月収16万円ですね。

 

やはり正社員にならないと給与も低いですね。

 

ただ、野田さんは派遣会社に登録してから大分経つらしく、会社の人から優先的にいい仕事を回してもらっていたらしいので、時給は平均よりも高かったのかもしれません。

 

次に、ネットカフェの費用です。

 

野田さんは最も利用時間の長いナイトパックの12時間コースを利用していました。

 

こちらは1600円(他店と比べて安いです。)で、これに加えてシャワー代金(100円)があります。

 

ですので、最低限の費用が1700円/日となります。

 

これに食費が加わりますが、1食500円で3食とすると、1500円/日で、合計3200円

 

さらに、野田さんは下着は1週間くらいで買い替える(古くなったのは捨てる)と言っていたので、毎週700円の下着交換費用と仮定すると、3300円/日

 

ここからスタッフへのパン代が300円とすると、3600円/日

 

日給の半分近くまで来ましたね...

 

これを1週間に換算してみると、3600×7=25,200円/週

給与は、8000×5=40,000円/週

 

差額は14800円で、生活はできますね…

 

しかしこれらは最低限ですので、すこしでもイレギュラー(病気とか)が起きると、途端に苦しくなります。

 

やはり日雇い労働は危険ですね…

 

 

 

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スタッフ・客は個性あふれるキャラクターばかりで、そんなキャラを面白おかしく描写、治安の悪い地域に位置しているお店だけあって、問題を起こすお客も。
元NO.1キャバ嬢、大事故で死にかけた過去を持つフリーター、金を持っているのにネカフェ暮らしの常連客など、濃いキャラクター達のリアルに直撃した完全実話のノンフィクション。