皆さんは、eSports(eスポーツ)という言葉をご存知ですか?
eスポーツとは、エレクトロニック・スポーツの略で、コンピューターゲームでの複数対戦を競技として捉えた名称なんです。
ゲームは、日本ではただの趣味という位置づけかと思いますが、海外では人気スポーツよりも競技人口が多かったり、人気だったりします。
そんなeスポーツで活躍することでお金を稼いでいる人は、プロゲーマーと呼ばれます。
韓国では、人気の職業ランキングとして、野球選手よりもプロゲーマーの方が人気であり、アメリカではプロゲーマーが政府公認の職業として認めていたりします。
なぜプロゲーマーがそんな地位にあるのかというと、大会の賞金やスポンサーの数が膨大であり、人気スポーツ並みの収益が発生するからです。
例えば、人気オンラインゲーム「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド。通称”LoL”)」というゲームの競技人口は7000万人と言われています。(野球の競技人口のおよそ2倍)
さらに、大会の賞金も1億をこえるものもあり、あるゲームでは、優勝賞金8億円なんて大会も...
とにかく海外では、プロゲーマーという仕事は、れっきとした稼げる仕事です。
(韓国のプロゲーマーの平均年収は7~800万円といわれている)
○日本ではどうなのか
しかし、日本ではゲームを観戦するという文化がまだまだ根付いていないです。
あくまでも趣味程度で抑えておき、のめりこむことがマイナスイメージになってますよね。
韓国では、テレビ番組に普通にゲーム中継があるようですが、日本でそんな番組やってもごく一部のファンくらいしか見ないでしょう。
ですので、日本でプロゲーマーとして生計を立ててる人は、ほんの数人程度らしいです。
それもゲームの賞金だけでは厳しいので、雑誌のコラムや動画サイトへの配信など、関連ビジネスで給与を細かく得ている人がほとんどです。
さらに、日本でeスポーツの大きな大会はほとんどないので、大会のたびに海外に遠征する必要があります。
そこまでして、負けたらお金が発生しないので、厳しい世界です。
○日本で初の月給型プロゲーマー集団
負ければ無給、クビの危機という厳しいゲーマーの世界ですが、「DetonatioN FocusMe(デトネーション・フォーカスミー)」という2015年1月に設立された、日本初の“フルタイム・月給制”のプロゲーマーチームがあります。
ゲーミングハウスと呼ばれる家でチームが集団生活しながら、一日10時間以上ゲーム(練習)をするのがお仕事です。
ほとんどのゲームがチームプレイですので、普段の生活からコミュニケーションをはかる方が、ゲーム的にもプラスであり、味方の癖や性格を熟知して試合に臨むのが狙いなようです。
なんといっても注目すべきは月給制ということ。
気になる月給は代表の方によると、大卒の初任給程度とのこと。
これは、スポンサーからの協力でなんとか運営できているようで、国内のプロゲーマー集団はここまで財政に余裕はないでしょう。
まだまだ日本では厳しい業界ですが、プロゲーマーとして生きる道もたしかにありそうです。
最後に注意すべき点は、プロゲーマーとしての寿命です。
主に格闘ゲームやFPSなど、一瞬の判断や反射神経が命ですので、ピーク年齢はスポーツ同様10代後半から20代前半となっております。
40代を超えると世界でもほとんどプロゲーマーとして活躍されている人はいないので、若いうちでないと活躍は難しい仕事です。
現役時代に有名になってキャラクター的人気で稼いだり、スポンサー会社に就職したりするのが王道ですが、そうでない人は悲惨な末路もあるようなので、プロゲーマーチームの入団時にはその覚悟を問うようです。
結局人気商売なところもあるので、活躍してからが本当に大事なのかもしれません。