こんばんは!Muraです。
今回は仕事紹介というよりも、働いている人へのインタビューという内容です。
働くということは人生においてかなり重要な営みであり、仕事が人生を左右するといっても過言ではありませんよね。
今回お話を伺ったのは、インターネットカフェでアルバイトをしている”Sさん”40歳です。
この方は過去に大きな事故に遭い、障害等級5級に認定されるほどの大怪我を負いました。
それからというもの、ずっとアルバイトで生計を立て、同居している両親の介護をしながら生活しております。
まず、事故についてなんですが、Sさんが学生の頃に、新聞奨学生として勤務していた時のことでした。
その日は体調が悪く、とても原付を運転できるような状態ではなかったため、そのことを職場に伝えたものの要求は通らず、無理やり勤務をさせられました。
頭がふらふらの状態で走行していると、気づいたらトラックが横から猛スピードで突っ込んできて、Sさんは10Mほど飛ばされたようです。
かなり激しい事故だったので、普通は即死だという程でしたが、Sさんは病院に搬送され、およそ1か月間意識不明の状態を彷徨いました。
このことをSさんは、「何も覚えていない、目が覚めたらちょっと季節が変わってた(笑)」と仰ってました。
一か月後に目を覚ましたSさんは半ば夢を見ているような気持ちで、周りで泣いている家族や病院の人たちがすべて幽霊のように見えていたそうです。
その様子をみたお医者さんが、「何か彼の刺激になるものを!」といって出された週刊少年ジャンプを読んで、やって本格的に目が覚めたようです。
「なんか話がすげぇ進んでる!」
そりゃそうですね(笑)4~5話いきなり飛んで読んでますから。
でもその瞬間に世界の靄が晴れたかのように生気を取り戻し、生死の狭間から蘇ったSさんは、とにかく奇跡だと言われたそうです。
しかしやはり後遺症が残り、手術で骨盤を削られ、両足の長さが異なる体になりました。
激しい運動はできず、歩行もやや困難になってしまい、階段の昇り降りは特にしんどそうな様子でした。
ところでこの事故は、新聞奨学生の仕事中に起き、しかも体調不良に関わらず勤務を強要されたという経緯があります。
これらから、新聞配達の就業先に過失があり、障害を負ったため損害賠償請求できそうなものです。
しかしSさんはこのことをなかったことにされています。
Sさんが退院後、学校サイドがSさんの親に、Sさんの奨学金と、授業料を全額免除する代わりに、このことを収めるように要求し、これを呑みました。
Sさんはこのことをだいぶ経ってから知ったそうです。
それからは就職もなかなかできず、アルバイトで生計を立てているというのが現状です。
障害等級5級では障害年金ももらえませんので、生活は苦しいようです。
障害者とはいえ、歩行がやや困難なこと以外は健常者と何ら変わらず、むしろ他のアルバイトの方よりも真面目に働いているそうです。
このインタビューをして、身近に障害者がいなかったため、今までの障碍者に対するイメージが変わったというのが一番の感想です。
健常者も障害者もしっかり向き合えば、そんなに大きな違いはなかったりしますが、世間での扱い方は良くも悪くも異なります。
Sさんのように事故等で、後天的に障害を持つケースは誰にでもあり得るので、自分がそうなった時のためにも、障害者の方が少しでも生活しやすい社会を追求し続けていかなければならないなと感じました。
P.S.今後は転職して介護のお仕事(正社員)をされるようです。
※(この記事では「障害者」と表記しましたが、「障がい者」と表記する場合もあります)