世の中には数ある小学校受験についての噂や、ハウトゥ本が溢れていますね。小学校受験に関しては、小学校毎のカラーが強く出てきますので、なかなかハウトゥ本がかけてもHou why?の部分について触れられる本もなかったり、結局こういうのが理想、と言うような理想を語りまくって終わり。結局何が決めてだったの???と言うような本も溢れています。

 

 大手の塾であっても、結局、狙っている国立小学校や、私立小学校がどのような子供を欲しているのか、と言う所まで上手く語れない人達がいたり、挙句の果てには、受験の最後にクジをひいたりするので、運!といいきる先生もいるかもしれません。確かに国立の小学校受験にはクジがありますが、国立小学校であっても、潜在的に求めている子供像があるのです。しかしそれはその学校に通って注意深く観察しなければ見えてきませんし、その学校に子供たちが通う事で作られていく子供たちの人格である場合があります。なので簡単にその学校の求める子供像を手にいれるのは本当は難しいのです。

 

 地域の学校によってテストの内容も、求められる子供像もかなり違ってきますので、やはりその学校に実際に行って、校長先生が、どのような子供のあり方や、親のあり方を求めているか?という所を聞きとってこなければいけないのです。しかし、我々が注意した方がいいのは、今現在その学校に通っている人にどのような状況か?等を詳しく聞きこんでしまう事です。もちろん数人に学校がどんな状況か?受験の際にどう言った事に注意したか等たくさん聞ける所は多いのですが、通っている方々に聞くと言うことは、もう試験にパスしてしまったご家庭ですので、あまりまるまるうのみにしないほうがいいということもあります。とんでもないことを言うようですが、あなたが聞いたその人の子供やその保護者が本当に、現時点で学校で結果を出して、好ましい保護者として迎えられているかどうかは実際には分からないからです。また、あなたのお子さんが、その当時合格したお子さんと同じ性質をもち、同じ顔つきで、同じ態度であるかというと、きっとちがうとおもいます。また子育ての方法も家庭のお母さん、お父さんのあり方も、一つ一つの声掛けも、全て同じではないからです。

 

 ではどうするのか?入試説明会や学校説明会に行くと、小学校でこういった子供が欲しい!と学校側が必ず理想を言いますので、そこに標準を合わせて、家庭内で少しづつ背伸びしながら子育てをしていけばいいのです。私たち本気の受験組の親が漠然と心配している悩みの8割方は、”少しでも学校の欲しいと思うような子供に我が子を育てたい”という事です。高校受験なんかでも、うちの子内申が悪くて~(この場合内申点ではなくて、内申書に書かれるような素行の部分を指す事が多い)という悩みで小一時間話しこんでしまったりします。しかし実際にふたを開けて、受かっている子供たちを見ると、本当に様々な性格をしていたり、色んな子供たちがいるという事実にハッとするのです。そこで私が気付いたことは結局、受験って殆ど子供のペーパーと行動観察が全てなんじゃないか?という事実なのです。

それに学校に行って分かることなんですが、どんなに素晴らしい学校であろうとも、結局のところ学校が子供に出来ることや、評価する点(学校からの子供に対する視点)は限られています。これについてはまた書いてみますが、そう考えると本当は、我々保護者が自分自身の家庭の教育方針に合わせて、学校を選びとるべきだと思いませんか?

 

そして、受験当日心配しなければいけないことはとにかく無事に子供が委縮することなく、自分のもてる力を十二分に発揮する事!この一点に尽きるのです。

 

だからそうするための受験勉強を必死でするしかないというのが私の考え方です。

 

8,2の法則と言うのがあるのをご存知でしょうか。2割の原因が、8割の結果を作ると言う法則です。正直、、、上の子がはじめて受験をされる場合の保護者の方のお悩みの大部分を占めている事が、これをやった方がいいのか、やらないほうがいいのか分からない!という悩みではないでしょうか?一体どうしたいいのか分からない!という悩みが8割です。その8割の悩みをあれこれあれこれ考えるので疲れ切ってしまうのです。大体、後の2割で、お受験教室からもらってくるプリントやら、なんやらを子供に上手くやらせるということを考えているんです。なので全力で子供にプリントを上手くやらせることを考えればいいのに、いらないことを8割も考えてしまうので、子供の作業も振るわない、そして、その問題が解けない事をほったらかして関係ない他の事をやらせてみる、、、というようなスパイラルに陥ります。


 2人目になると、ただひたすら食事と睡眠、”健康”に気をつけながら、プリントをやって全てのお受験項目を消化し、弱点をなくし、得意な取れる問題を確実に取る、子供に”正しい生活リズム”をつけさせながら、正しい社会性を躾けを通して身につけさせればいいんだということを肌で分かっていますので、一人目を合格させた場合、大体2人目以降のお子さんも、無理なく合格させることが出来ます。

 

ちなみに、普通に塾に通わせていて頑張ってやっているのに、年長の時期になぜだか振るわないという場合、習いごとに割く時間が多すぎると言うことがあります。この幼児期の受験前の数か月や1年くらい習いごとをお休みしてしまっても、子供のその後の能力には全く関係ありません。さっさと休んで、塾だけにして塾のやれと言われることを完ぺきにこなすように、他の習いごとを削って出来た時間をやらせてみてあげてください。そもそも、お受験で要求されることは全ての道に通じていますので、基礎能力を上げる訓練だと思って、志望校が要求してくる能力をひたすら練習してすべてクリアさせればいいのです。子供ですから、大体何回かやればできるようになるんですが、何らかの理由(やる気が無い、時間が無い)で何回も出来ない、ただそれだけの事です。

 

 ちなみに、受験とは直接関係ない本格的な習いごとをならっているご家庭は特に、受験では悩みが多いと思いますが、バレエを習っているお子さん、柔軟(完全な開脚や、スプリッツ等)で本格的に先生が股を割り出すのは小学校1年生になってからです。もちろんそれまでに体作りの素養をつけるのは必要ですが、年長の1年なら週1で通って、直前何カ月か休んでも余裕で取り戻せます。私は本気でバレリーナになりたいお子さんは小学校受験なんかしないで週5~7でバレエを習った方がいいくらいだと思いますが、、。水泳を習っているお子さん、テストに水泳は出ません。ピアノをやらせているご家庭、年少、年中で出せるコンクールに出して是非賞をとられてくださいそれでこそ、習わせる意味があると思います。そうでないなら、年長の時期はお受験だけにした方がいいくらいでしょう。中途半端にやらせるならばそのピアノの習いごとは確実にお子さんの勉強できるはずだった時間を削いでいます。英語も児童英検くらいはすぐに結果がでますので、チャレンジされるといいかもしれませんね。大抵の習いごとの先生が、やりながらみんな合格したとか色々言われますが、逆に言うと休んでもどうにかなります。どうしても恐ろしかったら直前の3カ月位やすませたらいいかもしれませんね。まぁ、国立狙いの方はもしかしたら、願書自体にそう言った習い事やら志望動機すら、書く所が無いかもしれませんので、早めに願書を見ておく方が良いでしょうね。

 ここまでずばずば書くのには書くなりの理由があります。当時、私は一人目の娘に物凄く大量に習いごとをさせていました。ピアノはコンクールに出して賞を取ってくる程に練習をさせ、バレエも週に2度、お茶のお手前を一通り出来るようにし、英語はべらべらにしゃべる(とりあえず英検ゴールドを取得)その上に、体操教室、受験塾2校、幼児教育(七田)、幼稚園で教えているそろばんと硬筆にも行っていました。それは一人目で時間があったのもあるのですが、まぁわけがわからなくて、きちんと選別出来なかったこともあります。私の場合8割本気の習いごとをしながら、2割で受験勉強をさせていたという感じですね。結果受験が大変苦しいものだ、という認識で私も苦しかったのですが、それ以上に子供の成果を正しく受け止めてやることも出来ていなかった気がします。正直受験に関しても、何に関しても娘の努力を認めず、娘の事を信じてやることもできませんでした。今でさえその癖がついてしまっているので娘にはかわいそうなのですが、その時期は私も子供も本当にただただ辛い日々でした。もちろん子供は当時物凄い量の習いごとをこなしきっただけの事はあるので、引き出しの広い子供に育っていますし、周りの人からも、とてもいい子で、学校の先生をして、娘さんは優秀だと、お褒め戴くことが多いです。ですが、当時分からなかったのですが、私のせいで自己肯定感が低く育ててしまっているな、と今になって感じることがあるのです。まだ9歳ですので、取り返しがつくと思って接してしますが、彼女の行動や、発言から娘にはつい余裕の無かったころの私のまま接してしまう時もあって、本当にかわいそうなことをしているなと反省するのです。
 

 二人目は、これに比べて、どうやって受かればいいのかが分かっていますので、、、願書に書ける内容を意識し、習いごとを決めました。まぁそのわりには相変わらず習いごとの数が減っていなくて、個人競技で、大会があるもので自分が好きになれそうなものを意識したらたまたま大変珍しい習いごとになってしまったりと、予想外の出来事も多々あったのですが、8割のいらないことを考えないおかげで随分と精神的に楽で、娘の時と違って息子の行動については余裕を持ってみてやることが出来ました。なので息子に関しては自己肯定感が高く、本人も幸せを感じることがおおいようで、イライラしている時も子供なのに自分を客観視できるくらい精神が安定しているなーと感じることがあります。
 

ということで、皆さんには私の失敗から、学んで欲しいのです。

子供の受験で大切なことは、正しい生活リズムと食事、睡眠、健康。
身につけるべきことは、ペーパーをこなす学力と学校が要求している巧緻性、運動能力、幼児期に獲得すべき社会性であるということと、緩い事を言うようですが、本当は一番大切なのは、結果ではなくて、今頑張っている子供の姿をお母さんやお父さんが認めてあげると言う事です。結果を出さなくても、愛されている、存在していいんだという安心感。子供が自分は安全であるという思いがなければ正しく育てません。そして、そのご両親の姿勢や、その態度が子供の人生を決めることや、学校への合格の道にもつながってくるのです。