2年半ぶりの復活新作、

「僕的アニメスタジオ分析」!

 

間が開きすぎて、「何を今更…?」と思う方もおられるかもですが、よろしければお付き合いください!

 

 

さて、大ヒットした作品=良作、

という方程式は、

必ずしも成立しません。

 

しかし、アートな側面よりも、エンタメ性が強いアニメの世界では、大衆に受けることこそ正義、楽しませてナンボなのではと個人的には思っています。これだけ配信サイトも充実している昨今ですが、今も昔も「作品がヒットした」(=ファンがいっぱいついた)指標としてよく見られるのが、「円盤(=BD、DVD)の売上枚数」。1枚単位で計算されるため、結構シビアな判断材料となり、仮に作品の評価が高かったとしても、枚数が出なければ「駄作」の烙印が押され、続篇の話どころか「黒歴史」として扱われる場合もあったりします。

 

 

 なので「1つのコンテンツで何度もヒットできるコンテンツ」に巡りあうべく、各スタジオはしのぎを削っているという状況を強いられています。そんな星の数ほどあるアニメスタジオの中で、一番、「ヒットコンテンツの作り方」が上手いと思う事務所…、そう、今回は

 

「A-1Pictures」を

 

特集してみたいと思います!!!

 

 

A-1 Pictures は2005年に、アニメBD・DVD販売大手アニプレックスのアニメ制作実働部隊として設立された会社。とにかくBD・DVDを売りまくって大ヒットさせるために必要なのは「大ヒットするコンテンツを生み出す企画力」です。アニプレックスはアニメBD・DVD販売大手なので企画を打ち出すというこの点では、プロ中のプロです。

 

 

 

 

なので、『黒執事』、『ソードアート・オンライン』、『青の祓魔師』、『かぐや様は告らせたい』など、TVアニメでは2期以上放送されたり、劇場版も公開されてヒットに導いたりしています。

 

多くの作品で

ヒットを重ねる原動力、

「企画力」に関しては

他のスタジオと比較しても

頭一つ抜き出ているでしょう。

 

 

 

 

そして、アニプレックスのバックは世界を代表する企業、ソニー。ソニー系のアーティストを片っ端から、「ノイタミナ」、「アニメイズム」、「旧日5枠」などのメジャーなアニメ枠にスポンサー料片手に作品をねじ込めることができるので、他社と比較すると多くの人に作品を見てもらえる機会があり、ヒットの可能性が高い傾向にあります。加えて、作品をヒットさせるためのクオリティーアップにも余念が無く、アニプレックス=ソニーの出せるだけのリソースを注ぎ込み、素晴らしい原作と良質な脚本、最高のスタッフに超人気声優までをも集めることができるため、「出せばヒット間違いなし!!!」だったり、「今期の覇権アニメ」を作ることができるのです。

 

 ダメ押しにOPやEDを担当するソニー系のアーティストの存在も、アニメ自体をスタイリッシュにさせたり、独特の個性付けを可能にさせる点で大きな存在。

 

とにかく、ソニーは様々なアーティストを抱えているため、その中での社内コンペを勝ち上がってきた楽曲のクオリティーは概して高い傾向にあります。

 

 

中でも伝説は、アニプレックスが前身の「SPEビジュアルワークス」時代に制作に関わった「るろうに剣心」。ミリオンを記録し、ガール・ポップの伝説であり代表格であるJUDY AND MARY の『そばかす』

 

 

後に数多くのアニメ主題歌を担当し、ソロアーティストとして大成功を収めたT.M.Revolution(西川貴教さん)の『HEART OF SWORD ~夜明け前~』、

 

 

現在でも人気が高く、アニメカラオケランキングの上位に位置するSIAM SHADEの『1/3の純情な感情』などが代表曲として数えられています。

 

そして、『るろ剣』がソニーとしても初の本格的なアニメ制作であったことから、OP・ED映像にはかなりの力が入れられ、当時としては珍しく、曲が変更される度にいちから作り直されるという贅沢さ。曲の「イメージビデオ」という側面がかなり大きかったのですが、そのクオリティーの高さと「魅せ方」のうまさから『るろ剣』の主題歌はヒットを重ねたのです。

 

 

そんな「魅せ方」のうまさは時代が下っても健在であり、『黒執事』でのシリーズ全体を通したシドの起用や、

 

 

 

まさかの「ラブソングの帝王」こと、マーチン(鈴木雅之さん)を起用したことで大きな話題を呼んだ『かぐや様は告らせたい』、

 

 

ストーリー展開と絶妙にマッチし、かつ、視聴者の郷愁と涙腺を直撃させる名曲『Secret Base ~君がくれたもの~』を本当に「10年後」にカバーさせた『あの花』など、作品世界観にマッチさせた企画力とリソース力、プロデュース能力は目を見張る者があります。

 

このように、アニプレックス=ソニーの「なにがなんでもヒットさせたい!!!」という本気度と、それを実働に移せるA-1 Pictures の制作能力の高さは大きな武器であり、他の制作会社にはないA-1だけの強みであると言えます。

 

 

一方で、A-1 Picturesには弱点もあります。

 

「見切り発車」を

しがちな点です

 

「ヒット間違いなし」というコンテンツを発掘する能力は天才的なのですが、ヒット量産志向が強いからなのか、原作ストックが大幅に足りない状況でアニメ化を決行しようとする傾向があります。

 

 もちろん、A-1でも『SAO』のように分割して全シリーズのアニメ化を目指す作品もありますが、「原作の再現度の高さ」が求められる昨今の潮流に反しオリジナルストーリーを展開させることが多々あります。

 

 確かに深夜アニメ全盛時代で12話しかない限られた放送枠の中でストーリーを完結させるためにはやむを得ない場合もあり、事実、多くの制作会社が「オリジナルの結末」を用意して放映を終了します。

 

 しかし、A-1 Pictures は、2クール以上の作品(かつ、放送枠がメジャーであればあるほど)、「後半部分がまるっきりオリジナルのストーリー展開」になる傾向があり、その例として『黒執事』(1期の後半~2期)、『青の祓魔師』などがあげられます。

 

 一周回って内輪ネタ、楽屋オチに振り切った『銀魂』のオリジナル回はさておき、アニメオリジナル展開は原作の大ファンの人からしてみれば「ムダ」と捉えられてしまう可能性を秘めており、ひいてはアニメ全体の低評価につながる危険性があります。もちろん多少のオリジナル展開や演出は、作品構成上、仕方がない場合もあります。しかし、その多さが時として「原作ファンの心離れ」を引き起こしてしまうリスクをはらんでいることは、疑いようのない事実です。

 

アニメを作り続けるためにも

ヒットは必要だし、

ヒットを出し続けるためには、

クリエイティブな側面と同等か。

あるいはそれ以上に

ビジネスの側面が必要になります。

 

この両輪のバランスが保てなかったばっかりに、マングローブのように作品性では評価が高かったものの倒産の憂き目を見たスタジオもあります。

 

 その点、A-1 Pictures では、「企画力の高さ」、「十分なリソース」といった強固な部分がクリエイティブ環境をバックアップしているのですが、一歩、リソースの使い方を誤ってしまえば大失速を喫してしまう大きなリスクをはらんでいるのではと僕は感じます。そうした部分における「バランス能力」「大局的なものの見方」がA-1 Pictures には求められているのではないでしょうか…?

 

長々と駄文・長文、失礼いたしましたm(__)m

次回はいつになるか分かりませんが、もし第4弾をするなら「シャフト」を特集したいと思います!!!

 

第4弾のアップがいつになるかは不透明ですが(爆)

アップされた時にはご贔屓にしてもらえたら幸いです(≧▽≦)

 

 

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それでは、次回の更新まで

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ!!!

 

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